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　EPRパラドックスを応用した高感度の策敵レーダー。遙か数万光年先まで可能とされている。

　U-TIC機関側のEPRレーダーがグノーシスの集団の移動を捕捉している。一定の数の集団ならばゲートジャンプの探知は可能ということだろうか。
　ゾハルとグノーシスについての現象を関連付けていたU-TIC機関に対して、ヴォークリンデ側はゾハルに対する認識が甘くコラム間では出現しないだろうということで索敵を怠っていた可能性が高い。

　量子力学的相互関係にある2つの粒子があったとする。この2つの粒子（たとえば電子AとBと仮定する）は右回りか左回りかのスピンを持ち（どちら向きで回転しているのかは観測されるまではわからない）、そのスピンの和は0であるとする。この電子を互いに正反対の方向へと放出する。放出された電子が十分に離れたところで、片方の電子のスピンの向きを観測する。そのとき電子Aが右回りだとするなら、もう一方の電子Bは左回りだと一瞬のうちに観測できる。
　これは電子Aから電子Bへと瞬時にして情報が伝わったことを意味する。これをEPRパラドックスという。

　Electronic Counter Measureの略。電磁波による電子機器妨害システム。

　劇中では対グノーシスに用いられていることから単なる電磁波による妨害ではないと思われる。ちなみに対電子機器妨害をECCMという。

　一般的に信号を増幅させる器械の名称全般を差す。音響装置などのアンプ(スピーカー)もこれにあたる。

　劇中では艦船に搭載されるているヒルベルトエフェクトの増幅器のことを指す。
　本来なら百式観測器から発せられるヒルベルトエフェクトの波長を増幅して周囲に展開するが、冒頭でグノーシスの襲撃を受けたヴォークリンデは肝心の百式が配備されていなかった為、甚大な被害を被ってしまった。

　アンドリュー･チェレンコフ。星団連邦政府軍海兵隊所属。巡洋艦ヴォークリンデ副長。階級は中佐。

　諸事情あって几帳面なで繊細な性格となる。

　アンドリューは英語圏の男性名。その名の由来はキリストの使徒であるアンデレ(古代ギリシア語 Ἀνδρέας )であり、「男らしいもの」「勇敢な者」という意味である。
　姓のチェレンコフは「チェレンコフ光(チェレンコフ放射)」か、またはその発見者のパーヴェル・チェレンコフ(旧ソ連出身)に因んだものと思われる。チェレンコフ光は荷電粒子などが空気中の媒介を進む速度が光速よりも早い場合に光が放射される現象。有名なチェレンコフ光の例として原子力発電の燃料プールにおける青白い光がある。

　参考：フリー百科事典Wikipedia『アンドルー』『チェレンコフ放射』

　享年36歳。その正体はU-TIC機関員。

　2年前のアーキタイプ暴走事件の生き残りの1人。ツォアル事変の時に生体兵器として誕生し、その後の裁判で弁護を勤めた女性と家庭を持った。
　アンドリューは戦闘用として、人為的に戦闘本能を強化されている。おそらくは遺伝子、脳内のネットワークで破壊衝動を増幅するように調整された人工培養の人間であると想像できる。人格強制処置すら効果が及ばないほど破壊衝動が強く出る事があるために、抑制剤を欠かすことができない。

　しかしながら惑星アリアドネの消失で調査に来ているが、実質は調査に来ている本人が消しているのだからずいぶんマッチポンプな仕掛けである。